
新型コロナウイルスの影響で37.5℃以上の熱がないかと毎日検温する方が多いと思います。
毎日検温しているからこそいつもより少し体温が高いと不安になりますが、、それを発熱と考えるのは正しいのでしょうか。
今回は「発熱」の基準と注意点についてまとめました。
発熱は何度から? |

■発熱の正しい基準
熱にはいろいろな定義があるのを知っていますか?
厚生労働省が示す定義には発熱は37.5℃からとなっています。
そのため新型コロナウイルスが疑われる条件は
医学的な発熱基準の「37.5℃以上の発熱が4日間続く」こと
一方で実際に感染した方の中で37.5℃以上の熱が出ない無症状の方もいるそうです。
平熱が35℃台の方は37℃を超えればダルさや身体に違和感があるかもしれません。
医学的な定義がすべての方に当てはまるわけではありません。
少しでも違和感を感じたら無理はしないでください。
体温の変動について |
体温は周りの気温や体調不良だけでなく様々な条件で体温は変化します。
・食事や運動
身体がエネルギーを消費する出来事の後には体温が上昇する傾向にあります
・ホルモンバランス
女性ホルモンのバランスの変化によるもの
・時間帯
体内のホルモンバランスや自立神経バランスの変化によるもの
夜間就寝中は体温が低くなり、朝目が覚めてから徐々に上昇します
・ストレス
近年の研究では交感神経の働きにより熱の産生をアップさせ体温が上昇することがわかっています
どこも痛くないのに熱が出ることもあるようです
・年齢
年齢も体温を決める重要な要因です
一般的に体温調節機能が未熟で熱を盛んに蓄積する幼児期の体温は高めですが
逆に高齢者は体温が低くなる傾向にあります
■平熱の平均値
日本人の約7割の方が脇の下で測った体温が36.6℃~37.2℃の間で
37℃以上が平熱の方も多いという結果が出ました。
37.5℃を超えていた場合一時的に身体が温まっている可能性も高いです。
落ち着いてもう一度検温をするようにしましょう。
新型コロナウイルスの症状とは? |

新型コロナウイルスはかぜやインフルエンザと症状が似ています。
症状を比べた図をご参照ください。
新型コロナウイルスの特徴は症状が続く期間が長いことです。
感染しても無症状の人がいますが、
かぜやインフルエンザは発症から3~5日間に対して新型コロナウイルスは1週間前後、症状が続きます。
かぜは発熱や鼻水、ノドの痛み、咳などの症状がでます。
インフルエンザはかぜよりも高熱が出ることが多く、頭痛や全身の関節痛・筋肉痛を伴うことがあります。
新型コロナウイルスは特に重症化する事例では、発症から1週間前後で咳や痰、呼吸困難などの肺炎の症状が強くなってくることが分かっています。
特に息切れはかぜやインフルエンザでは稀な症状なので
新型コロナウイルスの可能性を疑うきっかけになります。
また嗅覚・味覚障害のみの症状が若年者・女性に多くみられます。
ただのかぜでも嗅覚・味覚障害が起きることもあるので必ずしも=新型コロナウイルスではないですが、このような症状がある場合は病院を受診するようにしましょう。

発症してから1週間程度はかぜのような症状が続き、約8割の方はそのまま治癒しますが、約2割弱の重症化する方はそこから徐々に肺炎の症状が悪化して入院にいたります。
さらに約5~10%の症例で集中治療が必要となり、3~5%の症例で致命的になるとされています。
30代くらいまでは亡くなる人はほとんどいませんが、40代以降から徐々に致死率が高くなり、80歳以上では非常に高い致死率になります。
手洗いや咳エチケットなどの予防対策をしっかりして周囲の人に移さない配慮が必要です。
3密を回避し新型コロナウイルスに注意した生活を続け
少しでもダルさや身体に違和感があれば無理をせずに休むことが大切です。